農場のお話① アフリカの農場経営から感じた中世の国家統治との類似点 農場の経営って、まるで国家統治やん!
さてさて私、ついに農場にやってきております。
この農場、とっても面白いところです!!
本当なら3日目の模様(サッカーしてました笑 atウガンダ)をお送りするところですが、今回はウガンダの農場の話①としましょう。
確かに、
部屋には蜘蛛の巣がはられてたし
中に虫もいっぱいいるし
シャワー(当然冷たい)浴びるとこには蜂が飛んでるし
トイレにも虫が入ってくるし
飯食ってるとハエがまってくるし
と思ったら竜巻で砂まみれになるし(それでもみんな普通に食うから俺も食う)
クソ熱いからめっちゃ飲み水必要
なのにその飲み水は茶色い(ろ過してあるからいけるらしいww)
けど良い小屋と美味しい食べ物があり、可愛い猫ちゃん子猫ちゃんワンちゃんもいて、面白い人たちでいっぱいの農場!
この僕が行っている”Priceless Farms”。まあ農場なんだけど、持続可能な形を目指しているんですね。だからプレンテーションのように同じ作物を大量に植えたりするのではなく、様々な作物や動物を共存させている。化学肥料も一切使っていなくて、全部有機栽培。鶏とかの飼料も全部有機作物から作ってるから最高。
それだけではなく、シャンバシステムという共同体システムを構築している。近くの農家の人をはじめ、教育を受けられず訳も分からないまま土地を追われてしまった避難民も受け入れている。土地と家、水、電気など最低限のものと仕事を与えてその地域に一緒に住めるようなシステムだ。
これ、まるで古代中世の国家統治をしているみたいですっごく面白い。乱世の世だと軍事が大切になるわけだけど、産業革命くらいまで、まず大切なのは領域内における「農業」や「治安」だった。食物の生産量を増やして安定して統治を行える人物が優秀な統治者だった。信長も秀吉も家康も、曹操とかも、農業システムの構築がまずは安定に重要だった。
ここでもそう。どうやって安定的に生産するかをまず考える。ここ2年くらい干ばつが続いているから、灌漑システムや貯水システムの構築に忙しい。(当然、水道から農業用水なんて引けないのだ。)それに、長期スパンで持続可能な形(農場が、ではなく地球全体として持続可能な農業形態を模索している)、そして人々の健康を考えているから、単作なんて絶対やらない。たくさんの種類の作物を共存させている。
まずこれが面白い。
つぎに「治安」。ウガンダでビジネスをやるときは、現地の人にお金の管理をさせるなんてめったにできない。会社が成長するまで待った後、全部持ってかれて逃げられるんだとか。それに、何かを壊したりしたときに自分で責任を取ろうとしない。自分がやったと謝らず、誰も治さないから、すべて壊れたまま放置してしまう。
経営者のアーロンは、これを少しずつ変えようとしている。父親のような存在になって、自分で責任をとろうとできるような環境を作っている。ものが壊れてもみんなで協力して治すことができる文化を作っている。
それでもやっぱり、盗みはあるみたい。最終手段として防犯カメラを設置することになったんだとか。
中世の統治者も、自治領の中で法律を作り、文化をつくり、国が持続するような「治安」を維持していたはずだ。
そしてもう一点。
このような文化を作っても、なかなか現地の人に仕事を任せることはできない。放っておけばすぐサボる人がほとんどであり、管理できない。みんなを束ねられる人はなかなかいない。
アーロンは10年アフリカで暮らし、8年農場経営を手がけてきて、やっと4人の、マネージャーとして仕事を任せられる信頼できる人間(それでもお金は任せられない)を見つけたそうだ。
まるで人材登用。多くの優秀な統治者が、仕事を任せられる人材を探すのに長けていた。自分でできることには限りがあり、他のことを任せられる人物を見つけだし登用することは最も重要だった。
1いかに人類にとって善い農業システムを構築するか
2共存し続けられうような「治安」の文化をつくれるか
3仕事を任せられる人物を見つけ出せるか
こんな、古代中世の国家統治と重なる面白い要素を、このアフリカでの農場からは感じている。
これに、投資を得て農場を広げたり、加工して市場へ売り出したりする現代ビジネス要素が加わるわけだ。
リアル信長の野望みたいなもんだな笑。ゲームより、現実世界に善い影響をあたえられるんだから100倍面白いかも?
さーて、あと6週間、僕にはなにができるかなっと。