マラリアについてのメモ

 

実はアフリカ渡航前にリサーチをして2万字くらいの論文を勝手に書いていまして、その一部のマラリアについてまとめたやつがよさげなので紹介します。

 

 

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13-2 マラリアについて

 

13-2-1 マラリアの種類

熱帯熱、三日熱、四日熱、卵形+新型サルのマラリア の5種類

熱帯熱マラリア(悪性マラリア最も危険で合併症を併発して死に至ることも

他のマラリアは高熱を繰り返すが重症化することは稀

三日熱と卵形マラリアは、原虫が無症状のまま肝臓内に長期間潜伏し、数年後に突然発症することも。

 

13-2-2 予防対策

 

◯防蚊対策

就寝時は蚊帳を利用。殺虫剤を塗ると効果的

ーハマダラ蚊の活動時間帯(夕方5~翌朝7)に外出を避ける

長袖長ズボン靴下を着用。明るい白っぽい色の衣服を着用。

虫除けスプレー

こまめにシャワーを浴び清潔を保つ

 

◯病気への抵抗力を保つー睡眠不足や疲労蓄積を避ける

 

 

 

 

 

◯予防薬

サハラ以南アフリカー熱帯熱マラリアがほとんどで、ほぼクロロキン耐性

メフロキン推奨(数年前の情報)

 

メフロキン

予防効果が高い。一週間に1回1錠。副作用として心臓の刺激伝導系への影響とうつ傾向。服用者の40%に服用開始後2~3回のうちに副作用の軽い症状。

ドキシサイクリン

抗生物質。毎日1錠。予防効果はメフロキンよりやや劣る。吐き気や、日光過敏症の副作用が多い。

 

マラロン

毎日服用。副作用も少なく予防効果も高いと言われているが、新しく、まだよくわからないうえに高い。

 

 

後日談。お医者さんにマラロンを勧められました。メフロキンは副作用がかなりやばいっぽいです。

 

 

13-2-3 マラリアの治療(抗マラリア薬)

Coartem, Riamet

 即効性のある抗マラリア薬と長い時間効果のある抗マラリア薬の合剤で3日間服用。WHOで最も推奨。食事と共に服用

 

Arinate, Plasmotrim, Artesunate, Artemether

 即効性ある薬。単独で服用は少ない。他の長時間効くものと合わせて使用

 

Quinine

 治療効果高いが重篤(じゅうとく)

 

13-2-4 マラリアの症状

 

マラリアの流行地には、症状の見分けが難しいマラリア以外の感染症

腸チフス、デング熱、ウイルス性肝炎、細菌性赤痢、食中毒も流行している

血液検査などで鑑別診断を行うことがとても重要。

日本人は免疫がないため、早期に重症会しやすい傾向。

 

◯典型的なマラリアの症状

ハマダラ蚊に刺されてから7~14程後に突然の高熱やひどい疲労感で始まる

歯の根が合わないほどガタガタ震えていくら毛布をかけても震えが止まらなくなる。震えが治まって数時間後には体温39~41度にもなり、真っ赤な顔をして頭痛を訴えたり嘔吐をする。発熱がピークに達することから寝まきがびしょびしょになるくらい大量の汗をかき体温が急速に下がって気分は爽快になり、治ったかもしれないとさえ感じる。

 しかしこの発熱発作は、感染しているマラリア原虫の成長サイクルによって、三日熱と卵形では48時間ごと、四日熱とサルマラリアでは72時間ごと、熱帯熱では毎日数回、不定期に繰り返す。徐々に体力を消耗。

 

◯熱帯熱マラリアの場合

発熱は必ず。その他、頭痛、下痢、関節痛、筋肉痛、嘔吐など。

流行地で体調不良を感じた時、(とくに発熱時、)「もしかしたらマラリアかもしれない」と疑うことが重要。

 

◯熱帯熱マラリアにおける合併症について

 

脱水

 高熱、嘔吐、下痢、大量の発汗、食欲不振は、脱水状態を悪化させる。

貧血

 マラリア原虫は赤血球を次々に破壊していくため、貧血が多く、輸血が必要なことも。

ヘモグロビン尿

 赤血球破壊によりその成分であるヘモグロビンが尿中にはいしゅつされるため色が濃い尿が出ることがある。尿の色が黒ければ黒いほど赤血球がた多量に破壊されていて貧血が進行している可能性あり。腎臓機能にも悪影響。

低血糖

 マラリア原虫に感染していると血液中の糖の消費が多くなり低血糖になりやすい。

脳性マラリア

 脳の細い血管を詰まらせることがあり、脳の血流悪化による頭痛や眠気が起きる。放置していると意識がなくなりけいれん発作を起こしたりする。

 

13-2-4 マラリアの検査

  1. (1) 血液塗抹検査

指先や耳たぶから少量の血液採取。マラリア原虫の存在を顕微鏡で確認。マラリアの種類も判別可能で一般的に行なわれている方法

  1. (2) 簡易検査キット

マラリア原虫がもつ特異的物質を感知し試験紙の上に赤い線として現す。信頼できる医療機関に到達するのに24時間以上かかるような居住場所の場合自宅に常備しておくべき。

 

二つのタイプの検査キット 

  1. 1 マラリア原虫消失後も血液中に残る物質(HRP2)を感知するもの。治療が終了しても2-4週間は陽性。感染性ていることは証明できるが完治はわからない。
  2. 2 消失後たいないから消える物質(pLDH)を完治するもので、治療完了後陰性に出る。しかし稀に症状なくても陽性に出る。

 

使用上の注意

い 陰性でも陽性でもCの欄には赤い線が出る(でない時は検査失敗)

ろ 発症初期に陰性に出ることあり。発熱が続くなら要再検査

は すずしくて暗い場所に保存。温度が高いと精度が狂う

に 検査結果が間違っていることも時々

 

  1. (3) QBC

血液に染料を塗布し、特殊な光を当てて顕微鏡で見る

 

13-2-5 マラリアかと思ったら

 

病院の顕微鏡検査か簡易検査キットのいずれかでマラリアなのか確認。